ISHII SATOSHI -Kawa no Maker- >> Fly Fishing >> column:釣り糸の上手い結び方
釣り糸の基本的な結び方は、ウェブを検索してほしい。ここでは、より上手く結ぶ提案をしたい。
基本の結び方を守ること以外にも大切なことがある。糸によっても、人によっても結びの質に差が生まれる。例えばユニノットで「3,4回くぐらせる」といった表現があるけど、3回と4回とで強さに違いはある。また、速く締め込んで糸が縮れたものと、唾で濡らしてじっくり締め込んだものとでも強さが違う。糸の余りをきつく締め込んだものと、締め込まなかったものとでも強さが違う。
どう結ぶと良いかは楽しみながら発見してもらいたい。その前提の元、1つだけお勧めしたい、結びを良くする方法がある。
それは、例えばティペット50cmとフック2本を用意し、糸の片側にユニノットの3回くぐらせで、もう片側にユニノットの4回くぐらせでフックを結ぶというもの。フック2本を引っ張りあってどちらが先に切れるか確認する。それを繰り返せば、どちらの結びが強いかわかる。また、唾で結び目を濡らして締めたものとそうでないものとの違いや、糸の余りを締め込むべきかどうかも確認できる。
糸同士の結節も確認できる。ティペットを3本用意すれば、サージャンズノットとトリプルエイトノットのどちらが強いかもわかる。6x同士を結ぶ場合、7xと6x、7xと5x、というように太さに違いがある場合にどの結びがより強いのかがわかる。
あらかじめ家で結びに自信をつけ、現地で自信を持って結ぶ。自分で確認して信頼できるシステムであれば、状況のみに注力できる。
ただ、上記の方法では初期強度は分かるけど、経時強度は分からない。魚を掛けたり、ライントラブルをさせた後という条件も加わる。ユニノットはティペットとフックアイを結ぶのに適した結びだけど、ティペットに対して大きいフライだったりシビアな扱いをした時に、切れてなくても結節強度が落ちている。「アワセ切れしてしまった」と人が言うのを聞くことがあるけど、結びは万全だったのかなと思う。経時強度についてはまた改めて書きたい。
上手い下手関係なしに、こういうのをものにするのは楽しい。あの糸でよくデカいのを釣ったとか、結びをチェックしておけばあの魚を獲れたかもしれないとか、いろいろな経験も思い浮かぶ。
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