ISHII SATOSHI -Kawa no Maker- >> Fly Fishing >> column:自身の色
安易に色を塗らない。肌の色も髪の色も、自身の色がある。化粧をするのも髪を染めるのもできるけど、それらの色は本来の色とはあくまで違う。
その色である理由は?そこをつきつめていくと、意味のあるデザインがある。感覚的に好みの色を選んでいたとしても、理詰めの裏打ちがあればより強固な確信が得られる。気分によってころころと好みが変わって落ち着かないのは残念。
自身の色は何色なのだろう。"gender color"で検索すると、男は青、女は赤というような1つのパターンがある。昔から考えてきて、まあこれは性差を考えて当てはまると個人的には思う。
男女の色別と比べたら、モノを作ったり選んだりする時の色の選択は易しい。木材は本来の色をそのまま使うし、革もそのまま使う。羊毛なども。それらを染めずに本来の色を活かして作られたものは高級品であったりするけど、本来の色をもったものは飽きずにずっと付き合える。
色を消す必要があるなら、黒が良い。黒は他と合わせやすい色であり、製品によく使われてもいるプラスチックや化学製品は黒が有効だから。カーボンブラックを練り込んだりして黒になっているプラスチックは、紫外線を通さず丈夫。
クロムレザーは、クロム(Cr)の固有の色であるウェットブルーと呼ばれる色が本来の色なのだけど、革のイメージにそぐわないのか茶系など他色に染められることが殆ど。
山に行って新緑の淡い緑、むせかえる夏の濃い緑。紅葉、冬の枯れ木。それら塗られていない本来の色は美しい。水の色も。石の色も。地域によっての違い、その土地や場所ならではの繊細な色の違い。
ヤマメやイワナも美しい。フナやハゼも美しい色をしている。何億年と続いてきた自然の色で、この先もずっと存在し続けるだろう本来の色。
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