ISHII SATOSHI -Kawa no Maker- >> Maintenance >> 桐製フライボックスの割れ、剥がれの補修接着
ACCORDIAL Flyboxの補修方法を紹介します。
(くり抜きタイプでない)、板材を接着剤で組み立てたフライボックスなら同様に直せます。
雨天時等に木のフライボックスを使うと、接着箇所が剥がれたり割れたりすることがあります。それは、板にされた木が本来の形に戻ろうとする力によるものでもあります。多少手はかかりますが、愛用する道具と上手に付き合いましょう。
以前にも補修していまして(側面)、今回は底と側面の剥がれの接着をします。
元々の接着は木工用ボンドのため、雨天時使用で剥がれることがあります。一度剥がれる(変形する)と、製材時に溜め込んでいたいた力が解放され、以後落ち着きます。そこを耐久性のある接着剤で接着しようという意図もあります。
接着剤が付着しても良いよう、接着する隙間以外にはマスキングテープを貼ります。そして、シリコン系弾性接着剤(セメダインスーパーX、XG等)を適量置きます。
なお、エポキシ系も瞬間接着剤系も、温度差や木材の暴れに付いていけずに割れて剥がれてしまうことがありますので、シリコン系弾性接着剤を使用します。取り扱いも簡単です。
ダビングニードルや縫い針のような先の細い道具を使って接着剤を隙間に入れます。
紙で余分な接着剤を拭い取ります。
マスキングテープで固定します。
更にテープで固定します。硬化後、マスキングテープを剥がせば完了です。
木製品は水分や湿度により、反りや変形が起こってしまうものです。樹脂で木材内部を木固めしたり、表面をコーティングしても、全く動かなくなる(変形しなくなる)ことはありません。 その樹脂も透湿性や吸水性が無いわけではないのです。実際の印象では、木固めして固くなった木材は、変形はわずかになっても、その動こうとする力はより強くなるというものでした。結果的に、接着剤で対応しきれない力になるという事です。
また、接着しないくり抜きタイプのフライボックスも考えましたが、反りや割れの恐れ、個々の素材(年輪)の違い、個体によっては修理で直しきれない、等を考慮して避けることにしました。
以上の他にも様々考慮して、比較的容易に補修できる桐のフライボックスを製品化しました。オイル加工をしていないので、接着剤が効きやすいです。輪染み等の汚れは、水拭きで拭き取れます。
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